香川県小豆郡の婦人服製造「タカラ繊維株式会社」に破産開始決定 外国人技能実習制度関連の記事で事例として紹介

官報(6833号)によると、香川県小豆郡土庄町の「タカラ繊維株式会社」(代表取締役:北田忠史)は7月28日、高松地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成28年(フ)第153号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年10月27日午前11時、破産債権の届出期間は9月8日までとなっている。また、破産管財人には小林正則弁護士(西紋小林法律事務所、香川県高松市内町1-6 井元ビル4階、電話:087-823-0854)が選任されている。

同社は香川県に本拠を置く高級婦人服の製造業者。香川県と高知県にそれぞれ3箇所の工場があるほか、中国江蘇省にも工場を設け、アバンやワールド、コロネット、ジオン商事など高級婦人服の企画・販売業者からジャケット・ブラウス・スカート・ボトム・コートなどの製造を請け負っていた。また、関連会社の小豆島縫製事業協同組合を通じて外国人技能実習制度による中国からの技能実習生の受け入れを行っていたが、「現代の奴隷制度」などとも呼称される同制度における実習生の勤務待遇などが問題視され、ブルームバーグによる同制度に関する報道にも事例として社名が登場していた*1が、近年不況が続いているアパレル業界にあって同社も受注不振の状態となっており、関連会社のシルバーアトレ有限会社(同所、代表取締役:中浦國夫)とともに2016年1月20日に事業を停止*2し、同年2月1日に破産手続きの準備に入っていた。*3


*1:低賃金に逃げ出す技能実習生、「強制労働」と米報告書-爆買い無縁(Bloomberg、野原良明、Ma Jie、2016年2月23日 08:15 JST)
*2:タカラ纖維(株)、シルバアートレ(有)(香川)/事業停止 倒産(JC-NET、2016年1月22日)
*3:タカラ繊維(株)|香川県小豆郡(東京経済ニュース、2016年2月1日)

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