官報(第1019号)によると、熊本県阿蘇市の「東阿蘇観光開発株式会社」(代表取締役:佐藤 義興)と関連で熊本県玉名郡南関町の「大和索道建設株式会社」(代表取締役:住友 誠之助)は7月4日、熊本地方裁判所阿蘇支部から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(フ)第8号及び第10号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年9月29日午後1時30分、破産債権の届出期間は8月4日迄となっている。また、破産管財人には北條将人弁護士(北條総合法律事務所、熊本県熊本市中央区京町1-5-5 ほりかわビル201、電話:096-321-6280)が選任されている。
東阿蘇観光開発は1986年8月に一の宮町(現・阿蘇市)と九州産業交通、九州大和索道建設の3者共同出資により設立された第三セクター。1964年8月に九州産業交通により開通したものの、1979年9月の噴火で運休していた仙酔峡ロープウェイの運行再開を目的に設立された会社で、同ロープウェイの運行及び維持管理を事業としていた。
ゴンドラ等のリニューアルやワイヤーロープの張替えを実施するなどの設備投資の際、一の宮町が金融機関と損失補填してきたが、慢性的な赤字体質が続き、市町村合併後は阿蘇市の財政難から民間への完全譲渡を目指し交渉するも断念し、2011年12月に運行を休止していた。その後発生した熊本地震により被災したうえ施設に通じる市道が崩落するなど、安全上の問題から運行再開は困難となり、2019年には同社を清算し、ワイヤーケーブルも撤去される方向が示されていた。
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大和索道建設のホームページ |
関連の大和索道建設は1972年1月に設立された交通土木工事業者。九州地方各地で橋梁工事を手掛けるほか、三井グリーンランド(現:グリーンランド)の展望休憩所「シンボルタワー(現:ホラータワー 廃校への招待状)」の登降ペアリフトや研創【7939】本社敷地内の四線単走式専用索道、阿蘇山ロープウェーや仙酔峡ロープウェイなどの索道建設・機器更新工事などを行っていた。
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