官報(令和5年7月21日 号外第153号)によると、東京都渋谷区渋谷の「Juwwa株式会社」(代表取締役:奥村 慶太)は7月5日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(フ)第3868号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年9月28日午前10時、破産債権の届出期間は8月2日迄となっている。また、破産管財人には鈴木善仁弁護士(武藤綜合法律事務所、東京都千代田区有楽町1-7-1 有楽町電気ビルヂング北館5階512・513・514区、電話:03-6268-5880)が選任されている。
同社は2015年11月に株式会社Rich Tableとして設立されたWEBコミュニティサービスの開発・運営を事業とする会社。設立当初は飲食業界向けソフトウェアの開発・販売を手掛けており、2016年にはInstagramの画像を用いた飲食店検索アプリ「QUIPPY(クイッピー)」をリリースしたものの、Instagram社の方針変更により画像取得が不可能となったため2018年に同サービスを停止。
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Juwwaで提供されていたWEBチャットの特徴 |
そこで2019年に新規事業としてO2O(オンライン・ツー・オフライン)広告プラットフォーム「Juwwa(ジュワ)」を開発するとともに商号を現商号に変更。同サービスはスポーツや音楽のイベント会場内に設置され、会場の位置情報が紐づけられたNFCタグをタッチまたはQRコードを読み込むことで24時間限定で公開されるWEBチャットルームにログインできるというもので、来場者同士の新たなコミュニケーション手段となることが期待されていた。また、イベント主催者側にとっても来場者の年齢や性別、会場のどこに集中したかなどのマーケティングデータの収集が容易であることを特長としてイベント企画・運営会社やプロスポーツ関連法人などに訴求していた。
しかし近年の新型コロナウイルス感染拡大の影響によりイベント・試合の中止や無観客での開催となるなど想定外の事態が続き、同サービスの仕様変更により対応しようとしたものの奏功せず、資金繰りが限界に達したことから今回の事態となった。
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