信用調査大手の東京商工リサーチおよび官報(6973号)によると、堺市北区北花田町の「扇スタルト株式会社」(代表取締役:北川和弘)と関連会社の「エステー貿易有限会社」(同所、同代表)は2月27日、大阪地方裁判所堺支部から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号はそれぞれ平成29年(フ)第149号、第148号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成29年7月20日午後2時、破産債権の届出期間は4月11日までとなっている。また、破産管財人には中森亘弁護士(北浜法律事務所・外国法共同事業、大阪府大阪市中央区北浜1-8-16大阪証券取引所ビル、電話:06-6202-1088)が選任されている。負債総額は約10億円と推定されている。

同社は2004年4月に設立された電気部品メーカー。扇スタルト株式会社(旧社)および扇エフシー株式会社の事業を承継する形で地形を開始し、主にシャープ向けの液晶テレビ関連の絶縁材などの電材を主力に、家電関連フィルターや携帯パネルの外枠などを取扱い、2007年3月期には約28億5600万円の年間売上高を計上していた。

しかし、シャープの業績不振が進行したことにより受注が低迷したため、建材や各種産業資材、金属加工などに注力することにより事業の立て直しを図ったが奏功せず、2012年3月期には年間売上高が約20億円を下回り、2億3824万円の赤字となるなど債務超過に陥っていた。また、シャープ向け受注に対応するために購入した工場用地の取得費用などが負担となり、営業所の閉鎖などで固定費削減を進めていたが、2016年3月期の売上高は8億4557万円にまで縮小し、債務超過額が拡大していた。このため、既存取引先からの受注増や新規取引先の獲得を試みていたが資金繰りが限界に達したことから2016年12月19日に事業を停止し、事後処理を水田利裕弁護士(平野橋綜合法律事務所、大阪府大阪市中央区平野町1-4-4、電話:06-6202-4414)に一任していた。また、関連会社のエステー貿易は同社の海外事業所からの製品輸入などを事業としていた模様。

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