仙台市宮城野区の老舗タクシー会社「株式会社光タクシー」に破産開始決定 規制緩和による過当競争で業績悪化
官報(6780号)によると、仙台市宮城野区福田町南の「株式会社光タクシー」(代表取締役:栁川冨二子)と関連会社の有限会社栁光自動車整備工場(同区、同代表)は5月13日、仙台地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成28年(フ)第287号および第288号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年8月19日午後2時および午後2時15分、破産管財人には佐藤裕一弁護士(弁護士法人杜協同阿部・佐藤法律事務所、宮城県仙台市青葉区片平1-2-22 ロイヤーパーク6階、電話:022-262-4265)が選任されている。河北新報の報道によると、負債額は計約4億8000万円が見込まれているという。*1
同社は1953年(昭和28年)10月に設立されたタクシーの運行会社。一般タクシーおよび観光タクシーを計71台保有し、2003年3月期に約8億4300万円の年間売上高を計上していた。しかし、2002年に施行された改正道路運送法に伴う規制緩和により仙台市内では新規参入や他社による増車が相次ぎ、同社でも大幅な増車を行ったこともあって競争が激化。2007年に開業した仙台空港アクセス線(仙台空港鉄道仙台空港線)の開業などの影響によりタクシー需要が減少する中過当競争の状態に陥り、業績が悪化傾向となっていた。
その後、東日本大震災の影響による復興特需で一時的に業績が改善したものの抜本的な経営改善には至らず、稼働率が低下し、2015年3月期の年間売上高は約5億3000万円にとどまっていた。関連会社の栁光自動車整備工場は一般向けの車検・整備事業も行っていたが、同社保有のタクシーの整備を主力事業としていたために事業継続は困難と判断した模様。
*1:光タクシー破産申請へ 競争激化で業績悪化(河北新報、2016年05月13日)
同社は1953年(昭和28年)10月に設立されたタクシーの運行会社。一般タクシーおよび観光タクシーを計71台保有し、2003年3月期に約8億4300万円の年間売上高を計上していた。しかし、2002年に施行された改正道路運送法に伴う規制緩和により仙台市内では新規参入や他社による増車が相次ぎ、同社でも大幅な増車を行ったこともあって競争が激化。2007年に開業した仙台空港アクセス線(仙台空港鉄道仙台空港線)の開業などの影響によりタクシー需要が減少する中過当競争の状態に陥り、業績が悪化傾向となっていた。
その後、東日本大震災の影響による復興特需で一時的に業績が改善したものの抜本的な経営改善には至らず、稼働率が低下し、2015年3月期の年間売上高は約5億3000万円にとどまっていた。関連会社の栁光自動車整備工場は一般向けの車検・整備事業も行っていたが、同社保有のタクシーの整備を主力事業としていたために事業継続は困難と判断した模様。
*1:光タクシー破産申請へ 競争激化で業績悪化(河北新報、2016年05月13日)