東京都中央区のアドテクノロジー企業「株式会社スリーアイズ」に破産開始決定 Cookieレス広告を展開も粉飾決算が発覚
官報(令和5年9月7日 号外第187号)によると、東京都中央区日本橋室町の「株式会社スリーアイズ」(代表取締役:牧之内 隆大)は8月23日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(フ)第5008号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年11月17日午後2時、破産債権の届出期間は9月20日迄となっている。また、破産管財人には佐々木奏弁護士が選任されている。負債額は約6億5000万円。
同社は2011年に合同会社スリーアイズとして設立されたアドテクノロジー関連企業。山形大学発のスタートアップで、従来の広告手法のようにサードパーティーCookieや個人識別IDなどを参照せず、AIを活用した高精度マッチングを行うCookieレスディスプレイ広告「Candy」の開発・提供を行っていた。プライバシー規制強化の波を先読みした先駆的なサービスとして投資家から注目を集め、1億円を超える出資を受け、2023年にIPOを目指すとしていた。
しかし、2019年に粉飾決算などの不適切会計が発覚し、信用が失墜。その後も大手EC企業や銀行系VCからの資金調達は行われたものの、GoogleやMetaなどの大手プラットフォーマーにおいてクッキーレス対策が進んだことから想定通りの売上成長には至らなかった。2021年には日本ユニシス(現:BIPROGY【8056】)と業務提携を行い、データドリブンマーケティングを支援するサービスの開発を推進するとしていたが、開発資金が重荷となり、資金繰りが限界に達したことから今回の事態となった。
